安住淳が斬る!

「中村主水の死を悼む」

2010年02月19日(Fri)
 必殺シリーズの中村主水は、私がもっとも愛したテレビの主人公だった。
 私は、水戸黄門は好きではない。 あまりにも権威主義的であり、きれいすぎる。ひと言で申し上げれば単純でつまらないと思っていた。それに比べれば中村主水は人間性あふれ、そのキャラクターは藤田まことさんの風貌に実によくはまっていた。
 剣の達人でありながら日頃は冴えない八丁堀の同心で中村家のむこ殿だ。家に帰れば菅井さん扮する義母と嫁にいびられ、また役所では若い同心連中にバカにされて笑われている。
 しかし、いったん仕事人となればその剣の腕前は、すべての悪を葬り去る。仕事を正義でやるのではなく、金で引き受けるのもいい。ただの人情や正義感などという青っぽいものではなく、クールに仕事を引き受ける。ただし一両でも五分でもいいという金の高ではないというところに美学というか、粋というものが隠されている。仕事を終えたあとの日常生活にもどる八丁堀の主水は男の中の男であった。
 中学生のときから中村主水のような粋な男がいいと思っていた。ついでと言っては何だが、時代劇ではこの他にも鬼平犯科帳がいい。江戸の風情を見事に伝えている。
 長谷川平蔵もそして、そのまわりの密偵たちも味がある。黄門様や桃太郎侍や暴れん坊将軍とはえらい違いである。改めて、中村主水こと藤田まことさんの死を悼む。
 ところで私は今、民主党内で政策調査会を復活させようという運動に参加しいる。だいたい政権政党に政策調査機能がないのは異様なことだ。一元化と政調の復活は何ら矛盾しない。むしろ今のように、政務三役だけで官僚と向きあうやり方は、政治主導を遠のかせている。この半年見てきたが、官僚は自民党時代よりも楽をしているという話を聞く。何故かというと政務三役の3~4人の議員をオルグさえすればそれで用が済むからだ。
  そもそも、霞ヶ関の強大な権力をコントロールするには内閣だけではなくて、党の多くの議員も参加していわゆるサンドイッチ的に内閣と党で官僚をハサミうちにして対抗しないと戦いにならない。それなのに今の党は政府に入らなかった350人の議員に「おまえら政策に口出しするな」といわんばかりだ。なおかつ新人若手の議員が政策を研究できる場がないので、これでは人材育成にも支障をきたす。
 ぜひ、以前のように民主党らしさを取り戻す為にも政調を復活させたいと思っている。
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